【ニュースメモ】2022年神石高原町ヘリ墜落、運輸安全委員会が調査報告書を公表

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気になるニュースが出てきたので、取り急ぎメモとして残しておく。

2022年8月に発生した、ピースウィンズ・ジャパン所属ヘリコプターの墜落事故について、運輸安全委員会が調査報告書を公表した(2026年5月28日)。


現時点で判明していること #

  • 発生:2022年8月、愛媛県・豊島から広島県神石高原町へ向けて飛行中
  • 被害:60代の機長が死亡
  • 推定原因:エンジンに不具合が発生し、非常時の操作を行ったところ異常燃焼して出力が低下、墜落に至ったと推定される
  • 再発防止策:エンジン不具合の発生時には、可能な限り予防着陸を徹底すること

【追記】報告書で示された推定メカニズム #

運輸安全委員会(JTSB)の報告書(AA2026-4-2、機体記号JA9727)で、より詳しい推定原因が示された。要点を整理すると以下の流れになる。

  1. 場外離着陸場への進入中、エンジンの異音と右偏位を伴うサージ現象が発生した。
  2. これに対して機長が非常操作を試みた。
  3. その際、フュエル・フロー・コントロールを非常操作範囲に操作したことで燃料が過剰に供給され、エンジン内部が高温化。構成部品の一部が融解し、異常燃焼によって出力が低下した。
  4. 結果として墜落し、衝撃により機長が死亡、機体は大破した。

また、最初に発生したサージ現象(異音を伴う)については、エンジン・ブリード・バルブが一時的に固着した可能性が指摘されている。


所感 #

ポイントは、「サージという一次事象」と「非常操作による二次的な出力喪失」が連鎖している点だ。

サージそのものはブリード・バルブの一時固着が疑われているが、最終的に致命的となったのは、非常操作でフュエル・フロー・コントロールを非常操作範囲に入れた際の過剰な燃料供給→内部高温→部品融解という流れだった。非常操作は本来エンジンを救うための手順だが、状況によっては別のダメージにつながり得るという、重い示唆を含んでいる。

機種固有の非常操作手順の限界やタイミング、そして予防着陸の判断について、ヘリ運航者として改めて考えさせられる事例だ。報告書本文を読み込んだうえで、改めて掘り下げた記事を書きたい。


出典:航空事故調査報告書 AA2026-4-2(JA9727)/運輸安全委員会

初報:Yahoo!ニュース「2022年神石高原町でヘリ墜落 国の運輸安全委員会が調査報告書公表」(2026年5月28日)

ヒーロー画像はイメージです(事故機とは関係ありません)。「Bell 429 Helicopter banked turn」by bigwavephoto / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

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