ヘリパイロットが毎日使うためにNOTAM地図サービスを作りました(無料・全国対応)
日々のNOTAM確認、面倒じゃないですか。
テキスト形式のNOTAM一覧を上から眺めて「これは今日の自分のルートに関係あるか?」を一件ずつ判断する作業。やってもやっても見落としそうで気持ち悪い。
そこで、日本全国のNOTAMを地図上に視覚化する無料サービスを作りました。
2026年9月1日更新:公開から機能がかなり増えたので、現在の内容に全面改訂しました。エリアで囲んでの絞り込み、ブリーフィング用のPDF出力、METARと雨雲の重ね表示などを追加しています。
なぜ作ったか #
私は現役のヘリコプターパイロットです。仕事柄、毎朝NOTAMを確認するのが日課ですが、既存のサービスにはいくつか不満がありました。
- 全部のNOTAMが等しく表示されて、自分に関係あるものが埋もれる
- 高高度(FL200とか)のNOTAMまで一覧に出てくる
- ドローン許可エリアが別管理で、照合しないとわからない
「全部自分でフィルタするのは事故のもと」と思い、ヘリ・小型機・ドローン運用者の視点で最適化したNOTAM地図を自作することにしました。
主な機能 #
地図上にNOTAMを色分け表示 #
国土地理院の淡色地図の上に、NOTAMをカテゴリ別の色で重ねます。
- 🔴 花火・射撃
- 🟠 ドローン・送電線
- 🟦 通常NOTAM
- 🟣 AIP SUP(破線で表示)
各カテゴリは凡例からON/OFFできます。
最初から「関係あるものだけ」に絞ってある #
このサービスの肝は、表示する前に2段階で絞り込んでいるところです。
| 絞り込み | 内容 |
|---|---|
| 高度 | 下端高度が12,000ft(FL120相当)以下のものだけ |
| 日付 | D行スケジュールを解釈して、選択日に実際にアクティブなものだけ(SWIM仕様) |
「有効期間には入っているが、その日は動いていない」NOTAMは出しません。ここを自分で判断しなくていいのが、いちばん楽なところだと思っています。
時間範囲はJST 00:00〜23:59(全日)です。
一覧・検索(サイドバー) #
画面左のサイドバーに全NOTAMが一覧で出ます。番号(例:P2603)・地名・キーワードで絞り込めます。
項目をクリックすると地図上でハイライト。サイドバーは「◀」で開閉できます。
エリアで囲んで絞り込む #
これが一番使う機能かもしれません。
上部の「✏️ エリアで囲む」から地図をタップして多角形を描くと、その範囲内のNOTAMだけに一覧が絞り込まれます。検索と併用も可能です。
ブリーフィング用にPDF出力 #
エリアで囲んだ状態で「🖨 印刷/PDF」を押すと、別ウィンドウでブリーフィング用の一覧が出ます。ニーボードに挟む前提のレイアウトです。
NOTAM本文(全文)を含めるかどうかは、チェックボックスで切り替えられます。番号と要約だけの軽いものにも、全文入りにもできます。
気象を重ねて見られる #
凡例の「気象」から、NOTAMの上に気象情報を重ねられます(既定はOFF)。
- METAR:空港の実況気象。VFR/MVFR/IFR/LIFR で色分けされ、クリックすると風・視程・雲・気温・QNHと、原文・TAFが読めます
- 雨雲:気象庁ナウキャスト。スライダーで実況から1時間先の予測まで動かせます
「このNOTAMのエリア、今どういう天気か」を画面を変えずに見られます。
空港マーカーから引く #
白/青/赤の空港マーカー(113空港)をクリックすると、その空港に関連するNOTAMとAIP SUPの一覧が出ます。
日付切替 #
上部の「今日」「明日」タブ、または日付ピッカーで切り替えます。前日の夕方に翌日分を見ておく、という使い方を想定しています。
AIP SUP(航空路誌補足版)も統合 #
手動登録分(制限区域、施設U/S等)に加えて、AIP SUP 138/26「無人航空機の飛行について」からドローン飛行許可エリアを400件以上、自動抽出して表示しています。ポリゴン・円形の両方に対応。
AIP SUPは数か月単位で更新されるので、最新は国交省SWIMでご確認ください。
使い方 #
はじめて開く方向けに、実際の手順を書いておきます。
基本の流れ #
- notam.heli-coblog.com を開く。ログインも登録も要りません
- 上部で日付を選ぶ(「今日」「明日」または日付ピッカー)
- 左のサイドバーで一覧を眺める。番号・地名・キーワードで絞り込める
- 気になる項目をクリック → 地図が黄色でハイライトして該当エリアにズーム
- ハイライトを消すときは、地図の空白をクリックするか上部の解除ボタン
今日のルート分だけ抜き出してPDFにする #
これが一番おすすめの使い方です。
- 上部の「✏️ エリアで囲む」をクリック
- 地図をタップしていって、飛ぶ範囲を多角形で囲む
- 「完了」を押す → 一覧がその範囲内のNOTAMだけになる
- 「🖨 印刷/PDF」を押す → 別ウィンドウでブリーフィング用の一覧
- NOTAM本文を全文入れるかをチェックボックスで選び、印刷またはPDF保存
- 範囲を解除して元に戻すときは「✕ エリア解除」
気象を重ねる #
- 凡例の「気象」を開く
- METARをONにすると空港が実況気象の色(VFR/MVFR/IFR/LIFR)になる
- 空港をクリックすると風・視程・雲・気温・QNH、原文とTAF
- 雨雲をONにすると気象庁ナウキャストが重なる。スライダーで1時間先まで
空港から引く #
空港マーカーをクリック → その空港のNOTAMとAIP SUPが一覧で出ます。ポップアップ内の各NOTAMをクリックすれば、地図側もハイライトします。
ほかのページもあります #
上部のボタンから、NOTAM地図以外のページに飛べます。
| ページ | 内容 |
|---|---|
| METAR | 全国の空港のMETARとTAFを地図で色分け表示。生電文に加えて風・視程・雲・気温・QNHを日本語で読み下し |
| IFR | IFR参照(航空路・直行経路・進入チャート/RNAV除く) |
| AIP更新 | AIP改訂版(AMDT)・SUP・AICの最新改訂ポイント(AIS REVIEWより) |
| SUP | AIP SUP(制限区域・ドローン飛行許可エリア等)の一覧・検索 |
| AIC | 航空情報サーキュラーの日本語一覧 |
| プロッター | 地理院地図上で航法計算(区間距離・針路・対地速度・所要時間、Leg毎の風/高度補正、TAS↔CAS、空港/VOR表示) |
データの信頼性 #
NOTAMはすべて国土交通省航空局のSWIMポータルから取得しています。公式の航空情報配信基盤なので、内容はそのままです。
背景地図は国土地理院の淡色地図、空港座標はAIP Japan ENR 4.4(113空港)から。AIP SUP・AIC・AIP更新情報は AIP Japan と AIS REVIEW から取っています。
ただし、実際の運航判断には必ず公式情報源(国交省SWIM、AIM-J等)も併せて確認してください。本サービスはあくまで参考情報です。表示の絞り込みをしている以上、出していないNOTAMがあるということでもあります。そこは割り切って作ってあります。
完全無料・登録不要 #
広告も登録もありません。開いたら使えます。
スマホでも動きますが、表示量が多いのでPC・タブレット推奨です。
公開時に「今後やりたい」と書いたこと #
最初の記事で3つ挙げていました。現状はこうです。
| 当時書いたこと | 現在 |
|---|---|
| ルート描画機能 | エリアで囲むとして実装(多角形で範囲指定) |
| 印刷用ブリーフィングフォーマット出力 | 🖨 印刷/PDFとして実装 |
| お気に入りエリアの監視・通知 | 未実装 |
通知だけ残っています。ここは需要があるか見てから考えます。
不具合の報告・要望・データの誤りなどがあれば、サイト内のお問い合わせフォームから気軽にご連絡ください。実際に使っている方の指摘がいちばん役に立ちます。
👉 https://notam.heli-coblog.com
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ヒーロー画像:notam.heli-coblog.com のスクリーンショット
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