特集・シリーズ
CRMと「決めること」
意見を集めれば安全になる、という思い込みを解きほぐすシリーズ。権威勾配は急すぎても平坦すぎても事故を招きます。「意見収集」と「決定」を分けて考える枠組みを、CRMの歴史と実際の事故から整理していきます。
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CRM/AMRMとは何か——「個人技量だけでは事故は防げない」NASAから始まった安全文化の中身
CRM(Crew Resource Management)は、操縦士個人の技量ではなく、チームのコミュニケーション・意思決定・状況認識を訓練する仕組みです。5つのCRMスキル、LOFT、LOSA、TEM、そしてドクターヘリ向けのAMRMまで——航空業界の安全文化の核心を整理しました。
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CRMは多数決ではない——権威勾配は急すぎても平坦すぎても事故る
意見を集めれば安全になる、という思い込みはどこから来たのか。CRM誕生の経緯と、権威勾配が急な事故(テネリフェ・エアフロリダ90便)と平坦な事故(イースタン401便)の両方を並べて、「意見収集」と「決定」を分けて考える枠組みを整理します。CRMは機長が民主的になるための訓練ではありません。
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聞くだけ聞いて扱わない——アサーション訓練を無効化するもの
意見を求められたのに反映されなかった人は、そもそも求められなかった人より不満が大きい。組織心理学の「フラストレーション効果」をコックピットのアサーション訓練に当てはめると何が見えるか。2回チャレンジルールが前提にしているもの、そして沈黙にコストが計上されない構造を整理します。CRM連載の第2回。
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時間がないときに合議はできない——意思決定を時間軸で使い分ける
DODAR も FORDEC も DECIDE も、なぜ最初のほうに「時間の見積もり」を置いているのか。時間圧下で専門家が実際にやっていること(RPD)と、意見収集を現場の前後に移すという発想を、林野火災・山岳救助の運用に落として整理します。CRM連載の第3回。
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ブリーフィングは長さではない——期待値を管理するという仕事
優れたリーダーシップと評価された機長のブリーフィングを観察した Ginnett の研究。彼らのブリーフィングは長くなかった。では何が違ったのか。連載の冒頭で挙げた「参考意見なのか、これで決まるのか」がここに戻ってくる。CRM連載の第4回。
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地上の会議室で同じ罠を踏まないために——隊の運営とCRM
訓練計画、装備選定、シフト編成。コックピットで避けたはずの失敗を、会議室で繰り返していないか。若手の意見をどう扱うかという問題も含めて、連載を組織運営の話に着地させる。CRM連載の最終回。