経験のない型式に乗るとき、教育訓練は要るのか——国空航第1055号と、回転翼の型式限定一覧

経験のない型式に乗るとき、教育訓練は要るのか——国空航第1055号と、回転翼の型式限定一覧

技能証明も限定も持っている。そのうえで、これまで乗ったことのない型式の機体を操縦することになった。

このとき、決められた教育訓練を受ける必要があるのか。

根拠になるのが、この通達です。

技能証明に付された限定と同一の種類及び等級であって、操縦経験のない型式の航空機を操縦しようとする場合等の教育訓練に関するガイドライン (令和2年6月29日制定 国空航第1055号/令和2年10月1日施行)

施行に伴い、回転翼の旧通達(平成7年9月29日付 空乗第2090号)と滑空機の旧通達(平成18年6月23日付 国空乗第86号)は廃止されています。古い番号で覚えている場合は差し替えが必要です。

回転翼は、たった一行 #

まず結論から。ガイドラインが回転翼について定めているのは、この一行だけです。

1-2 回転翼航空機 イ)操縦経験のない型式の回転翼航空機を操縦する場合。

飛行機(1-1)はイ)からヌ)まで10項目に細かく分かれています。可変ピッチプロペラ、引込脚、過給機、200馬力超、EFIS、FADEC、高揚力装置、与圧装置、尾輪式——装備を初めて扱うたびに該当する作りです。

回転翼には、その切り分けがありません

装備が変わろうが、重さが変わろうが、関係ない。「その型式に乗ったことがあるか」だけ。

シンプルですが、裏を返すと逃げ道も少ないということです。飛行機なら「この装備は経験済みだから該当しない」という整理ができますが、回転翼は型式が変われば原則そのまま該当します。

なお滑空機(1-3)は型式ではなく発航方法(ウインチ曳航又は自動車曳航、航空機曳航、自力発航)の経験で判断します。

その前に——そもそも型式限定が付く機体か #

ここを飛ばすと話が噛み合いません。ガイドラインは冒頭で、対象をこう限っています。

操縦士に係る技能証明(航空法第22条)に付された限定(航空法第25条第1項及び同第2項)と同一の種類及び等級の航空機(型式限定を付さないものに限る。)であっても……

型式限定が付く型式なら、そもそもこのガイドラインの話ではありません。その場合は技能証明の限定変更という別の手続きになります。

では、どの機体に型式限定が付くのか。航空法施行規則第54条が定めています。

法第二十五条第二項の航空機の型式についての限定は、実地試験に使用される航空機により、次に掲げる区分により行う。 一 操縦者に係る資格にあつては、構造上、その操縦のために二人を要する航空機又は国土交通大臣が指定する型式の航空機については当該航空機の型式

この2つだけです。そして具体的な機種は、別の通達に一覧で載っています。

先に結論を言うと、指定されているのはいずれも最大離陸重量3,175kgを超える機体——耐空類別でいう輸送TA級・TB級です。裏返すと、耐空類別が普通N類(3,175kg以下)の回転翼には、操縦士の型式限定が付きません。A109、AS350、EC135、R44、MD500系。日本で飛んでいる小型・中型機の多くがここに入ります。

回転翼の型式限定一覧(操縦士) #

「航空従事者技能証明の限定について」(空乗第928号 昭和51年1月5日制定/国空安政第961号 令和5年8月16日最終改正)。ここに、操縦士の型式限定が機種名で並んでいます。

構造上、その操縦に二人を要する型式 #

限定する型式該当する航空機の型式証明書の記載
川崎バートル式KV-107型107-Ⅱ/107-ⅡA/107-ⅡA-17KV107
ミル式Mi-8型Mi-8PAMi8
EHI式EH101型EH101-510EH101
シコルスキー式S-64型S-64S64
シコルスキー式S-92型S-92AS92

国土交通大臣が指定する型式 #

限定する型式該当する航空機の型式証明書の記載
ベル式212型212/412/412EPB212
ベル式222型222/222B/222U/230/430B222
ベル式214型214BB214
ベル式214ST型214STB214ST
富士ベル式204-B型204-B/204-B-1/205B/富士ベル204-B/204-B-2/205B/205A/ベル212型(陸上単発タービン機に限る)B204
シコルスキー式S-55型S-55/S-55CS55
シコルスキー式S-58型S-58/S-58CS58
シコルスキー式S-61型S-61NS61
シコルスキー式S-62型三菱シコルスキーS-62AS62
シコルスキー式S-76型S-76A/B/C/DS76
川崎式BK117型BK117/A-3/A-4/B-1/B-2/C-1/C-2/エアバスBK117D2/D3BK117
アエロスパシアル式SA330型SA330F/SA330J/AS332L/L1/L2/EC225LP/AS332L1(AHCAS装備)SA330
アエロスパシアル式SA360型SA360CSA360
アエロスパシアル式SA365型SA365C/N/C1/N1/AS365N2/N3/EC155B/B1SA365
カモフ式KA-26型KA-26Ka26
カモフ式Ka-32A型Ka-32A11BCKA32A
三菱式MH2000型MH2000/MH2000AMH2000
アグスタ式AB139型AB139/AW139AB139
アグスタウエストランド式AW169型AW169AW169
レオナルド式AW189型AW189AW189
エアバス・ヘリコプターズ式H160-B型H160-BH160

この表に載っていない回転翼は、型式限定が付きません。AS350、EC135(H135)、R22/R44、A109、MD500系——日本で飛んでいるヘリの多くはこちら側です。

つまり限定一覧に載っていない機体こそ、1055号の世界ということになります。

「型式が違う」をどう見るか #

ここが実務でいちばん迷うところで、正直に書くと明文の基準がありません。1055号にも928号にも、「型式が同じとはどういうことか」は書かれていない。

それでも判断はできます。928号の一覧に載っている機体か、載っていない機体かで、手がかりが変わります。

一覧に載っている機体——行が答え #

型式限定が付く機体なら、話は簡単です。928号が同じ行にまとめているものは、同じ型式として扱ってよい。

先ほどの表をもう一度見てください。

アエロスパシアル式SA330型の行には、SA330F/SA330J(ピューマ)からAS332L/L1/L2(スーパーピューマ)、さらにEC225LPまでが入っています。世代もエンジンも別物ですが、928号が1行にまとめている以上、限定としても型式としても同一です。

同じことがSA365の行にも起きています。SA365C/NからAS365N2/N3、EC155B/B1まで。BK117も、川崎のBK117A-3からエアバスのBK117D2/D3(H145)まで。そしてベル式212型の限定には、2枚ブレードの212と4枚ブレードの412/412EPが同居しています(いずれも双発)。一方で単発化された212は、ベル212型ではなく富士ベル式204-B型の限定に「ベル212型(陸上単発タービン機に限る)」として入っています。同じ「212」でも、単発か双発かで行が分かれる。一覧は機体の呼び名ではなく、実質で切られているということです。

一覧の末尾には、こうも書かれています。

本通達に規定されている型式のうち、製造社名のみが変更となっている型式については、同様の機種として読み替えを行う。

ユーロコプター→エアバス・ヘリコプターズのような社名変更は、型式の違いにならないということです。表の中に「アグスタ式AB139型/AW139型」が同じ行にあるのも同じ趣旨でしょう。

一覧にない機体——ここが本題 #

型式限定が付かない機体、つまり普通N類の回転翼こそが1055号の主戦場です。ところがこの側には一覧がありません。何をもって「型式が違う」と言うのか、拠りどころになる国内文書がない。

実務で使える手がかりは、輸入元の型式証明です。日本で飛んでいるヘリのほとんどは輸入機ですから、製造国の当局(欧州ならEASA、米国ならFAA)が出すTCDS(Type Certificate Data Sheet/型式証明データシート)で同一の型式とされているなら、日本でも同一と考えてよい。明文の根拠ではなく、実務の判断です。

TCDSで見ると、EC135はこうなっている #

EASAのTCDS(EASA.R.009、2025年12月9日 Issue 20)は、型式名を「EC135」とし、その下にモデルを並べています。

  • P系:EC135 P1/P2/P2+/P3/P3H
  • T系:EC135 T1/T2/T2+/T3/T3H
  • ほかに軍用のEC635各型

エンジンは、系統でくっきり分かれます。

モデルエンジン
P系(P1/P2/P2+/P3/P3H)Pratt & Whitney Canada PW 206B/206B2/206B3
T系(T1/T2/T2+/T3/T3H)Safran(旧Turbomeca)Arrius 2B1/2B2

同じ「EC135」でも、P系とT系ではエンジンメーカーが違う。TCDSも別のセクションで扱っています。しかもこのTCDSは、警報表示システムの違い(CDS/CPDS)でさらにセクションを分けているほど細かい。

つまり「EC135に乗ったことがある」では、1055号の判定はできません。T2+の経験でP3に乗るなら、それは経験のない型式です。

逆に、名前が変わっても型式は同じ #

TCDSを読むと、もう一つ分かることがあります。

“H135” is used as marketing designation for EC135 P3(CPDS) helicopters.

H135は型式名ではありません。EC135 P3/P3H/T3/T3Hに付けられた販売名です(軍用のEC635各型が「H135M」)。エアバスがブランドを整理したときに付いた名前で、TCDS上の型式は今もEC135のままです。

AS350B3とH125、EC155B1とH155、EC225LPとH225も同じ構図です。名前が変わったから別の型式、ではない。逆に、同じ「EC135」でも枝番が違えば別の型式。名前ではなく、TCDSの行を見るということです。

確認する場所 #

日本側の書類では、型式は「エアバス・ヘリコプターズ式EC135P3型」のように、メーカー名+枝番まで書かれます。耐空証明書・飛行規程・航空機登録原簿の「型式」欄が、確認する場所です。

なお整備士の限定は、操縦士と切り方が違います。N類に係る整備士資格は、平成12年9月1日施行の施行規則改正で型式限定から等級限定になりました(空乗第2135号)。一方で操縦士側ではSA330の中に含まれるEC225が、整備士側では独立した限定になっています。同じ機体でも、資格が違えば限定の単位が違う。整備の話と混ぜないよう注意が要ります。

該当したときに何をするか #

学科教育(2-1):20時間を標準 #

  • 機体概要及び構造
  • 運用限界及び性能
  • 諸系統及び取扱い
  • 通常及び緊急操作の手順

実技教育(2-2):10時間を標準 #

実機、模擬飛行装置、飛行訓練装置(いずれも航空法施行規則第238条の2に基づく認定を受けたものに限る)のいずれかで実施します。回転翼(1-2 イ)の科目は4つ。

  • 各種離着陸及びその間の通常操作
  • 地表付近における操作
  • 緊急操作(オートローテーション、多発機の場合は一発動機故障を含む)
  • 技量確認

「地表付近における操作」が科目に立っているのが、いかにも回転翼です。飛行機側(1-1 イ〜チ)の科目は「離陸から着陸までの通常操作/異常及び緊急操作/技量確認」の3つで、ヘリだけホバリング領域が独立しています。

見落とされやすいのが3項のただし書きです。

ただし、1-1 イ)及び1-2 イ)に係る実技教育については、当該型式の実機又は当該型式を模擬した模擬飛行装置若しくは飛行訓練装置に限る。

他機種での代用はできません。「似た機体で慣らしておく」は、この10時間には数えられない、ということです。

実施者(3項) #

機長として当該型式を操縦できる技能証明航空身体検査証明を持ち、その型式の知識と操縦経験がある者の監督下で行います(模擬飛行装置・飛行訓練装置で実技を行う場合、身体検査証明は除かれます)。

実技開始前に、実施者が次を確認します。

  • 訓練計画の内容が適切であること
  • 訓練を受ける操縦士が学科教育を修了し、実技に必要な知識及び能力を有していること
  • 使用する実機・装置が必要な性能及び装備等を有していること

実機による同乗訓練では、操縦を交替することができる場所に位置することも求められます。

記録(4項) #

修了後、航空機乗組員飛行日誌の自由記入頁に記載します。通達は文例まで示しています。

国空航第1055号 1-2 イ)の内容について以下のとおり訓練を行い、操縦に必要な知識及び技量を有していることを確認した。  学科教育:[開始年月日]〜[終了年月日] [実施場所]  実技教育:[開始年月日]〜[終了年月日] [実施場所]  [実技教育に使用した航空機の型式] [登録番号]             [日付] 実施者:[署名]』

自由記入頁がない場合は、適切な用紙に記入して飛行日誌とともに保管します。また実技として実施した個別の飛行記録も飛行日誌に記録し、補足事項欄に該当項番を書きます。

受けなくてよい場合——ただし書き #

1項には、ただし書きがあります。

ただし、認可を受けた運航規程や国際民間航空機関締約国における訓練制度等に基づき、本ガイドラインに定める内容と同等以上の教育訓練が実施され、その記録が確認できる場合にあっては、この限りではない。

条件は2つ。同等以上の内容であることと、その記録が確認できること

運航規程に基づく機種転換訓練を受けているなら、実質的にここで整理されている場合が多いはずです。ただし記録の確認可能性まで含めて要件なので、訓練を実施した事実だけでなく、それが書面で辿れる状態かを確認しておく必要があります。

1項のどれにも当たらない場合(5項) #

受け皿の規定もあります。

上記1の各項に該当しない場合であっても、操縦経験のない型式の航空機を操縦する場合には、上記2-1各項に係る知識を習得し、航空機乗組員飛行日誌に学習の記録を記載した上で操縦を行うものとする。

実技10時間は求められません。学科相当の知識と、飛行日誌への記録です。

ただし回転翼に限れば、5項が働く場面はほぼありません。1-2が「操縦経験のない型式の回転翼航空機を操縦する場合」と包括的に書かれている以上、経験のない回転翼型式はすべて1-2で拾われるからです。

5項が効いてくるのは、1-1のイ〜ヌのどれにも当たらない飛行機——単発ピストン機どうしの型式移行のような場合でしょう。

判定の順序 #

確認すること見るもの結果
移る先に型式限定が付くか空乗第928号の一覧付く=ガイドライン対象外(限定変更の手続き)
928号で同じ行にまとめられているか同上(3列の表)同じ行=同一の型式。1-2 イ)に当たらない
一覧にない機体で、型式が同じか輸入元のTCDS(EASA/FAA)のモデル名同じモデル=同一の型式(H125・H135などの販売名は無視)
その型式の操縦経験があるか航空機乗組員飛行日誌あれば不要
同等以上の訓練を受け、記録が確認できるか運航規程に基づく訓練記録該当すれば本ガイドラインによる訓練は不要
上記以外1-2 イ)該当。学科20時間・実技10時間を標準
1項のどれにも当たらず、経験のない型式5項。知識の習得と飛行日誌への学習記録

パイロットとして思うこと #

この通達を読んで、いちばん腑に落ちたのは回転翼だけ場合分けがないことでした。

飛行機は装備で10項目に割ってあります。引込脚を初めて扱うなら訓練、FADECを初めて扱うなら訓練——足し算で積み上げる考え方です。

ヘリは違う。型式が変われば、丸ごと別物として扱う。

実際そうだと思います。同じクラスの双発でも、油圧の系統も、警報の出方も、オートローテーションの入り方も違う。「装備が同じだから大丈夫」が成り立ちにくいのがヘリの世界です。1行で済ませているのは、雑なのではなく切り分けが意味を持たないからでしょう。

もう一つ。調べていていちばん引っかかったのは、肝心の「型式が違うかどうか」に、明文の基準がないことでした。

型式限定が付く機体には928号の一覧があります。3列の表を見れば、どこまでが同じ型式かはっきりする。ところが1055号が本当に効いてくるのは、その一覧に載っていないN類の機体です。AS350、EC135、A109、R44——数のうえではこちらが主流なのに、型式の同一性を判断する国内の文書がない。

だから実務は、輸入元のTCDSを見ています。日本のヘリはほとんど輸入機なのだから、製造国の当局が同じ型式と言っているなら同じでいい——理屈としては自然ですし、他に拠りどころもありません。制度の側に線が引かれていない場所を、現場の常識が埋めている。そういう構造だと思います。

裏を返せば、迷ったら記録を残しておくのが安全だということでもあります。1055号の訓練は、記録まで含めて要件です。判定の根拠が明文にない以上、「なぜ同一と判断したか」も含めて書き残しておく価値はあるでしょう。

まとめ #

  • 根拠は国空航第1055号(令和2年6月29日制定/令和2年10月1日施行)。回転翼の旧通達空乗第2090号は廃止
  • 回転翼の該当要件は1行だけ。「操縦経験のない型式の回転翼航空機を操縦する場合」。飛行機のような装備別の場合分け(イ〜ヌの10項目)はない。
  • 前提として、型式限定が付く型式ならガイドラインの対象外(限定変更の手続き)。型式限定が付くのは施行規則第54条により「構造上その操縦のために二人を要する航空機」と「国土交通大臣が指定する型式」だけ。
  • 具体的な機種は空乗第928号「航空従事者技能証明の限定について」(令和5年8月16日最終改正)の一覧に掲載。回転翼ではKV-107/Mi-8/EH101/S-64/S-92(二人操縦)と、ベル212・222・214・214ST・富士ベル204-B/S-55・S-58・S-61・S-62・S-76/BK117/SA330/SA360/SA365/KA-26/Ka-32A/MH2000/AB139/AW169/AW189/H160-B(指定型式)。
  • 指定されているのはいずれも最大離陸重量3,175kgを超える機体(輸送TA級・TB級)。普通N類の回転翼には操縦士の型式限定が付かない——AS350、EC135(H135)、R22/R44、A109、MD500系こちらが1055号の世界
  • 「型式が同じか」の明文基準はない。928号の一覧にある機体は、同じ行にまとめられていれば同一の型式(SA330の行はピューマからEC225LPまで、ベル212の行は412/412EPまで)。
  • 一覧にない機体は、輸入元のTCDS(EASA/FAA)のモデル名で見る。EASA.R.009ではEC135のP系=PW 206、T系=Arriusと別モデル。「H135」はEC135 P3/P3H/T3/T3Hの販売名であって型式名ではない(AS350B3=H125、EC225LP=H225も同様)。
  • 日本側の書類では耐空証明書・飛行規程・登録原簿の「型式」欄で確認する(「エアバス・ヘリコプターズ式EC135P3型」のように枝番まで)。
  • 製造社名のみの変更は読み替え(ユーロコプター→エアバス・ヘリコプターズ等)。整備士の限定は操縦士と切り方が違う(N類の整備士資格は平成12年9月1日から等級限定)。
  • 内容は学科20時間・実技10時間を標準。回転翼の実技科目は各種離着陸/地表付近における操作/緊急操作(オートローテーション、多発機は一発動機故障)/技量確認
  • 実技は当該型式の実機か、当該型式を模擬した装置に限る(3項ただし書き)。他機種での代用は不可。
  • 実施者は機長として当該型式を操縦できる技能証明と身体検査証明を持つ者。実機の同乗訓練では操縦を交替できる位置に着く。
  • 記録は航空機乗組員飛行日誌の自由記入頁に、通達の文例に沿って項番・期間・場所・使用機・署名を記載。個別の飛行記録も補足事項欄に項番を書く。
  • 運航規程等で同等以上の訓練を受け、記録が確認できれば不要。ただし記録の確認可能性まで要件

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本記事は、国空航第1055号「技能証明に付された限定と同一の種類及び等級であって、操縦経験のない型式の航空機を操縦しようとする場合等の教育訓練に関するガイドライン」及び空乗第928号「航空従事者技能証明の限定について」(令和5年8月16日最終改正)の原文、並びに航空法・同施行規則に基づき、現役ヘリコプターパイロットの視点から整理したものです。通達は改正されます。実務で用いる際は必ず最新版をご確認ください。型式限定の一覧は掲載時点のもので、機種の追加・変更があり得ます。

ヒーロー画像はイメージです。“Eurocopter EC135 P2+ in Spanish Service” by Tsumugii / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0(本記事への掲載にあたりリサイズを行いました)


出典

  • 国土交通省航空局安全部運航安全課長「技能証明に付された限定と同一の種類及び等級であって、操縦経験のない型式の航空機を操縦しようとする場合等の教育訓練に関するガイドライン」(令和2年6月29日制定 国空航第1055号/令和2年10月1日施行)
  • 「航空従事者技能証明の限定について」(空乗第928号 昭和51年1月5日制定/国空安政第961号 令和5年8月16日最終改正
  • 「耐空類別普通N類の回転翼航空機の型式についての教育訓練に関するガイドラインについて」(空乗第2135号 平成12年8月28日)
  • EASA Type-Certificate Data Sheet No. EASA.R.009 “EC135”(Issue 20/2025年12月9日)
  • 航空法 第22条、第25条/航空法施行規則 第53条、第54条、第238条の2

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