航空事故解説
8 件の記事
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R66が乱気流で空中分解——ATSB最終報告書の教訓(豪・Hawks Nest事故)
2023年10月、豪州ニューサウスウェールズ州 Hawks Nest 付近でRobinson R66が乱気流に遭遇、低G状態から急激な右ロールに入って空中分解、機長が死亡しました。ATSB(豪州運輸安全局)の最終報告書が指摘する「乱気流+速度超過+片手操縦+非対称水平安定板」の連鎖を整理します。
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H135(EC135)テールローター系統事故まとめ——フェネストロンの「沈黙の脅威」
H135/EC135のテールローター系統に関連する代表的な事故(ANH JA31NH/Liagardene/N911KB/Pompano Beach 等)を整理し、フェネストロン特有のリスク・整備品質・FOD対策・訓練ギャップ・複合的連鎖といった共通教訓をまとめました。
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ヘリが湖に墜落、釣り人が救助に走った——ブラジル・サンロケ事故と「回転降下」が示すもの
2025年10月、ブラジル・サンロケの釣り堀の湖にヘリコプターが墜落。目的地まで300mで回転しながら降下、ランチに向かっていた兄弟2名は奇跡的に生還。映像から推測される「テールローター系の異常」と、ヘリコプター運航における"回転降下"が意味するものを整理します。
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焼津ヘリ無許可離着陸事件と「不起訴」が意味するもの——現役パイロットが押さえておきたい論点整理
2026年3月、静岡県焼津市で発生したヘリの無許可離着陸事案で逮捕された会社役員が、その後不起訴処分となりました。「逮捕までされた事案がなぜ不起訴になったのか」「不起訴は適法を意味するのか」「行政処分との関係は」——現役パイロットの視点から、航空法の条文・刑事処分と行政処分の切り分け・夜間運航と場所識別の教訓まで整理します。
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遊覧ヘリの「聖地」で繰り返される悲劇——カウアイ島事故と阿蘇事故の比較
2026年、観光目的の遊覧ヘリコプター事故が国内外で相次ぎました。ハワイ・カウアイ島(3月26日)と熊本・阿蘇山(1月20日)——どちらも「絶景を空から楽しむ」ツアー中の事故ですが、原因と背景は大きく異なります。現役パイロットの視点で両者を整理しました。
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ヘリコプターとワイヤー衝突事故——アリゾナの教訓と日本国内の事例
2026年1月、アリゾナ州でヘリコプターがスラックラインに衝突し4名が死亡しました。WSPS装備機でも防げなかった今回の事故と、国内の送電線衝突事例を並べて整理します。「空中のワイヤーは見えない」という物理的制約にどう向き合うか——現場目線での雑感も。
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阿蘇山・火口に墜落したヘリの引き上げ計画が承認——今後の回収作業に注目
令和8年1月に阿蘇山中岳第1火口で発生したヘリコプター墜落事故。4月20日に無人重機による機体・搭乗者の収容計画が承認されました。火口という極めて特殊な環境で、どのように引き上げが進められるのか、一パイロットとして注視していきたいと思います。
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ヴァーティゴ——空間識失調はなぜ起きるのか
多くの航空事故に関係する空間識失調(ヴァーティゴ)のメカニズムと、パイロットが取るべき対処法を解説します。