特集・シリーズ
GPS航法の基準を読む
有視界飛行方式の5-006、装置側の技術基準であるTSO-C146、そして計器飛行方式の5-005。「GPSを航法に使う」ために何が求められるのかを、通達と技術基準の両側から読み解くシリーズです。
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VFRでGPSを使う基準——「補助的に使用し」と、貼らなければならない標識
有視界飛行方式でGPSを使う際の基準は、サーキュラー5-006として存在します。全4ページの短い通達ですが、目的の一文に「補助的に使用し」と書かれ、最後の章では「本GPS装置は有視界飛行方式での使用に限る」という標識の貼付を義務づけています。位置算定誤差0.124NM、地上24時間試験、飛行規程の限界事項まで、条文に沿って整理します。
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TSO-C146とは何か——GPSに「SBAS」を足すと、何ができるようになるのか
GTN 750などが取得しているTSO-C146。GPS単独のTSO-C129と何が違い、Class GammaとDeltaは何を分け、日本ではどこまで使えるのか。SBASの仕組み、LPV進入、そして2022年に日本で始まったLPVまで、根拠資料に沿って通しで整理します。
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IFRでGPSを使う基準(5-005)——RAIMが5分途切れると予測されたら、飛行を中止する
計器飛行方式でGPSを使う基準は、サーキュラー5-005として全10ページ・11章にわたって定められています(現行版は令和7年3月13日最終改正)。装置のクラス指定、SBAS補強の有無による分岐、RAIMが5分を超えて失われると予測されたときの3つの選択肢、そして「GPS以外の進入方式が実施可能であること」という条件まで。VFR側の5-006と並べながら、条文に沿って整理します。
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AC 20-138Dを読む——日本の基準が一行で参照している261ページに、ヘリ専用の章があった
サーキュラー5-005が「AC20-138(その後の改訂版を含む。)に従って装備されたもの」と一行で参照しているFAAのアドバイザリー・サーキュラー。開いてみると全23章+附録10本の261ページで、回転翼機専用のRNP 0.3、VFR専用装備の標識、「TSOAは装備を保証しない」という宣言、そして日本の「5分」と同じ数字が入っていました。
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RNAV航行の許可はどう取るのか——5-017の附属書10本と、最終進入でFTE 0.15NMという目標
装置を積んで飛行規程に載せても、それだけではRNAV航行はできません。航空法83条の2に基づく許可の中身を定めているのがサーキュラー5-017。有効期間2年、不具合は3日以内、実施要領には何を書くか。そして種類ごとに「どのACに適合していればよいか」。そして附属書5 RNP APCHの運用手順には、座標の手動入力禁止からFTE 0.15NMまでが具体的に並んでいます。
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RAIMとは何か——衛星の異常が直るまで最大2時間、その空白を埋める仕組み
GPS航法の話に必ず出てくるRAIM(Receiver Autonomous Integrity Monitoring=受信機による完全性の自律的監視)。位置の「精度」ではなく「完全性」を見張る機能で、5個の衛星(または4個+気圧高度)が要ります。なぜ受信機が自分で監視しなければならないのか、FDEとの違い、警報が出たら何をするのか、そしてスプーフィングには半分しか効かないという限界まで整理します。
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LOI、APPROACH DOWNGRADE、ABORT APPROACH——完全性が足りないとき、GTNは何を表示するか
保護レベルが警報限界を超えると警報が出る、と条文は書きます。ではコックピットには実際に何が出るのか。Garminの操作マニュアルとFAA承認のAFMSから、GPSステータスのLOI、飛行フェーズの黄色表示、LPVからLNAVへのダウングレード、そしてABORT APPROACHまで、実際の文言と処置を並べます。